トーン(色調)

ビビッドトーン

土曜日は、基礎知識についてご紹介しています。3月は、三属性を使った色の分類についてお話しましたが、三属性に関連して、今日は色の調子:トーンについてご説明しましょう。この「トーン」をマスターすると、多色使いする時に、とっても便利です。まず、この写真をご覧ください。すごく鮮やかな色とりどりのビーズが写っていますが、どのように感じますか?赤、黄、黄緑、青、紫・・・色んな色が登場していますが、色数が多いわりには、まとまって見えませんか?ここに登場する有彩色は、色相はバラバラなのですが、明度と彩度が、ほぼ同じぐらいの色ばかり合わせて調和させています。明るさは中位ですが、とても鮮やかな色ばかりです。高彩度で中明度の色のグループを、ビビッドトーンと呼んでいます。ビビッドトーンの色たちに、白と黒を合わせてメリハリを出して、ステキな写真になりました。

トーンとは、明度と彩度が、ほぼ同じ色のグループだと考えれば、わかりやすいと思います。PCCS日本色研配色体系というカラーシステムでは、トーンを12分類していますが、今回は、フラワーアレンジメントの色に使いやすい4タイプをご紹介しましょう。

★ビビッドトーン★
色相環 ビビッドトーン
↑このビーズの写真のようなビビッドトーンは、色相環上にある色たちです。色相環上の色には、白も黒も灰色も混じっていない純粋な色だと思って下さい。純色(ピュアカラー)といわれています。冴えた力強い色ですね。派手な感じ、スポーティー、華やかなどのイメージを受けます。

★パステルトーン★
パステルトーン
パステルトーンとかパステル調って言葉は、よく耳にすると思います。どんな色かは、すぐ思い浮かぶと思うのですが、ビビッドトーンの色(純色)に、白をたっぷり混ぜた色のグループだと考えれば、頭がスッキリしますよ。純色+白=明清色といいます。淡い優しい色になります。ロマンティック、エレガント、可愛い感じもします。PCCSではペールトーンと呼んでいます。

★ダークトーン★

ダークトーン
今度は、ビビッドトーンの色(純色)に、黒を混ぜた色のグループです。純色+黒=暗清色といいます。濃く落ち着いた色になります。クラッシックで円熟した感じがします。

★グレイッシュトーン★

グレイッシュトーン
今度は、灰色を混ぜて下さい。純色+灰(白+黒)=中間色といいます。ダルカラーともいわれていて、渋いお洒落な色になります。都会的なイメージも受けますね。

このように、明度と彩度がほぼ同じの色のグループ「トーン」には、それぞれにイメージがあって、色相がちがっても色の持つイメージが揃うので、多色合わせても調和しやすくなります。もちろん2色、3色で組み合わせても、簡単にうまくいきますよ。トーンが同じ色を同一トーンといったり、同一トーンの色ばかりの配色をトーン・イン・トーンと言ったりします。

※web上で色の再現が難しいため、トーンの各色はご参考程度になさって下さい。詳しくお知りになりたい方は、色彩検定公式テキスト3級編や新配色カード 199aで、ご確認ください。

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