【花色】花色バリエーションカラー<モスグリーン>

苔 モスグリーン

芽生えを思わせる黄緑が春なら、このような苔のような緑は、秋のイメージにピッタリです。フォーシーズンズでも、くすんだ黄緑系の色を、オータムに分類しています。今週は、日本語では「苔色」、英語では「モスグリーン」と呼ばれるこの秋らしい色に、注目してみたいと思います。

まず、おさらいですが、花色ハーモニーメソッドでは、グリーン系の色を「緑」の他に、「黄緑」「青緑」と3色に分けて考えています。他のニュートラルカラーと異なり、この3色は、花色カラーサークル上にあるピュアカラー(純色)です。本当は立派な有彩色なのですが、フラワーアレンジメントのカラーコーディネートでは、グリーン系を特殊な色相と考えたほうが配色しやすいので、このシステムでは、ニュートラルカラーに含めています。黄緑は、花色カラーサークルで見るとわかるように、黄色と緑の間にあって、その中間的な印象効果を持っています。

そして、その黄緑に、グレイを加えてくすませたのが、このモスグリーンだと考えると、わかりやすくなりますよ。黄緑のバリエーションとして、覚えておきましょう。

☆特徴☆
緑は温度感を感じない「中性色」ですが、モスグリーンは、緑よりも少し暖かみを感じます。フォーシーズンズでは、オータムに該当します。モスグリーンも緑と同様、精神的に癒されて、リラックスとするといわれています。原始の時代に、緑の茂みは、獣や嵐などから逃げ込む場所だったからか、人は緑を見ると安心します。ファッションやインテリアなど、他の分野の場合、モスグリーンは、個性の強い色ですが、お花のカラーコーディネートでは、グリーン系は葉や茎の色なので、そこにあって当たり前のように感じます。ほとんどの花の色と、キレイに合わせることができます。特に、黄みの強い、フォーシーズンズのウォームの色のお花によく合います。

☆連想とイメージ☆
フラワーデザインに関連のある連想としては、まず苔、森や林、庭などの自然です。お寺の境内や抹茶などの連想から、和風のイメージにもつながります。

☆フラワー作品への取り入れ方☆
・ナチュラルな作品:フラワー作品のイメージには、自然的なものと人工的なものがあり、またその中間もあります。そのイメージを大きく左右するのが緑の配分です。緑を多く取り入れると自然的な作品になり、逆に全く入れないと人工的で斬新なイメージになります。モスグリーンは、黄みが強いので、黄色やオレンジなど、フォーシーズンズのウォームの色と合わせると、ナチュラルな落ち着いた作品になります。
・癒せる作品:モスグリーンの作品は、リビングルームなど癒されたい場所に最適です。疲れた眼にもいいので、オフィスの休憩室などにもオススメ!
・秋の作品:苔の色であるモスグリーンは、秋を表現する作品にピッタリです。秋の籠盛りやお月見の作品にも、よく似合います。
・和風の作品:苔は、お寺の境内や日本庭園を思わせる和の色です。モスグリーンを使うことで、和風らしい作品に仕上がりますよ。

☆モスグリーンの花☆
花では、ピンポンマムやスプレーマムなど、菊の仲間によく見られます。葉物では、シダの仲間に多い色ですね。プリザーブドフラワーでは、ピンポンマムや、抹茶のようなバラなど、グリーン系の花も豊富に発売されているので取り入れてみましょう。花色ニュートラルカラーなので、単色のオーケストラ配色だけでなく、どんな色とでも比較的上手く合わせることができます。多色使いのコーラス配色にも使いやすいのですが、モスグリーンの花は、葉や茎の色と同化して目立ちにくいので、効果的に使う工夫をしましょう。

今週は、モスグリーンを使った作品を、ご紹介します。

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