鶯色(うぐいすいろ)

ウグイス

東京では45年ぶりの積雪、日本列島は寒波に覆われている今日このごろですが、そんな中、春を想うのが好きです。早春の、芽吹く樹々の中から聞こえる「ホーホケキョ♪」は、春の訪れを告げます。鶯(うぐいす)は、別名「春告鳥(はるつげどり)」ともいわれ、万葉集で50首以上も詠まれている由緒正しき日本の鳥です。万葉時代の人々も、早春の梅と鶯を愛でていたのですね。

この鶯の羽のようなオリーブグリーンは、「鶯色」という色名になっていますが、それは、江戸時代以降に現れたそうです。平安時代の襲の色目には、植物のにちなんだものが多くて、生物に由来する色名が少ないようです。あまり興味がなかったのか、生物の生々しさを敬遠したのかわかりませんが、チョット不思議な気がします。江戸時代には、茶色っぽい鶯色を、「鶯茶(うぐいすちゃ)」と呼んで、流行したようですよ。

和式名には、オリーブ系の色名が少ないので、鶯色は、現在でもよく使われています。着物など和物の色は、やっぱり和式名で呼んだほうがしっくりきますね。大阪では、向こう一週間、最高気温が10度を下回る予報が出ています。梅に鶯は、もう少し先になりそうですが、楽しみに待ちましょう。ちなみに、「ホーホケキョ♪」と鳴いた後、「ケキョケキョ♪」と続けて鳴くのを、「鶯の谷渡り」と言うそうです。ご存知でしたか?

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