山鳩色(やまばといろ)

キジバト 山鳩

今日は、どこにでもいる鳩の色について、ご紹介します。鳩は、なんと新石器時代から人類に飼われていたらしく、とても古いお付き合いのようです。伝書鳩にされたり、フランス料理で食べられたり、手品に使われたり、平和の象徴としてオリンピックの開会式や結婚式で飛ばされたり、80円切手のモチーフにもなっていますね。鳩にも、多くの種類がありますが、そこら辺で見かける鳩は、キジバトとカワラバトの2種類だそうです。

この画像は、キジバトのほうで、羽の部分が、焦げ茶色の和風の模様?になっています。山鳩とも言われる野生の鳩で、80円切手の鳩も、この種類です。首のところにも模様があって、80円切手のイラストにもちゃんと描かれていますよ。この鳩の、首から背にかけての、緑みの鼠色の事を「山鳩色」と呼んでいます。ちなみに、個性的な歌を歌っているのも、この鳩なのです。

一方、カワラバトは、都会の公園などに大勢で集まっている、全体的に色薄めのグレイの鳩です。こちらは、食用や伝書鳩用に、人工的に作られた品種です。人になついて、餌をねだっていますね。それに対して、キジバト(山鳩)のほうは、群れずに、一人で飛んでいたり、恋人同士で行動したりするそうです。人に餌をねだったりせずに、クールに生きているんです。

鳩に由来する色名は、「山鳩色」の他にも、「鳩羽色(はとばいろ)」「鳩羽鼠(はとばねず)」「鳩羽紫(はとばむらさき)」というのがありますが、これらは、緑みではなくて紫みの灰色を指します。どれも、日本古来の野生種、キジバト(山鳩)からきたものです。

また、英語では、鳩の血の色に由来する「ピジョンズ・ブラッド pigeon’s blood」という色名があります。ミャンマーで採れる最高級のルビーをそう呼びますが、そのルビーの赤い色が、そのまま色名になっています。日本の色名とは、全然違う形で、鳩が登場したのですね。血の色なんて、ちょっと怖いですが、海外では鳩を食べる国も多いからでしょうか?鳩を見る目が変わりそうです。

コメント受付中です!

comments

Powered by Facebook Comments

タグ:, , , ,

ページトップへ