千歳緑(ちとせみどり)

松

フラワーアレンジメントでは、緑色は脇役になることが多い色です。植物の葉っぱや茎、萼(がく)の色は、たいてい緑色をしていて、赤やピンクなどカラフルなお花を引き立てています。葉物は「グリーン」と呼ばれ、多くの場合、作品を引きしめるために使われています。そんな中で、松は、主役を張れる数少ない緑です。

松の葉の色には、「松葉色」という色名がありますが、縁起がいい事を強調する美称として、「千歳緑(ちとせみどり)」とか「常磐(ときわ)」という名前も持っています。色は、松葉色よりも、さらに濃い緑を指しています。この写真のような、冬の寒さに負けない、雪の中で見る松のイメージです。

英語では、「エバー・グリーン」という色名がありますが、これは主に、クリスマスツリーのモミの木の色を指しています。やっぱり寒い冬の、雪の中で頑張っている常緑樹を崇拝してできた色名です。これも、千歳緑によく似た、深い緑色を指しています。それから、クリスマスの日にご紹介したクリスマスホーリーの色は、「ホーリー・グリーン」と言われています。もう少し明るい緑ですが、やはり縁起のいい色名です。

これから2月にかけて、まだまだ寒くなると思いますが、凛々しい冬の松を見習って過ごしたいものです。

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